トウキョウソナタ(竹書房文庫た1-1) (竹書房文庫 た 1-1)
田中 幸子
竹書房 2008-09-18
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パンフレットより(吉村未来:ライター);
たとえば東京タワーから眺めた夜景の、一粒の光。無数の明かりのそのひとつの中にだって、人が暮らし、人と人の絆がある。小さな大都会・東京には、たくさんの光り輝く愛がひしめき合っている。小さくても、東京に我が家を持つことって、きっと並大抵のことではない。たくさん働いて、たくさん犠牲にして、やっと手にした自分の居場所。…のはずなのに、それを手にした時には、居場所の中身はすでに崩壊寸前だった。そんな家族は、東京だけじゃなく、大都会の中に、この世界の中に、一体どれほどいるのだろうか。私たちはいつだって、社会の一部であり、世の中の流れにどんなに逆らおうとしても逆らい切れない大きなうねりの中で生きている。そして、それが人の心をバラバラにする要因にもなる。・・・
今年のカンヌで「ある視点」部門審査員賞受賞の作品「トウキョウソナタ」。
静香に指名おすすめを頂いたのでさっそく見ました。
はじめは、おいリストラ映画かよって思いましたが、全体の場面場面での圧倒的な映画力と、なによりエンディングの素晴らしさ、それと小泉今日子の演技でとっても良かった。
そして、外国人の脚本家が書いたというのにびっくり。日本家族の描き方がリアルでした。そしてそれを小手先の技術ではなく、映像として伝える力はこの映画のスタッフの方々がとても個々に力があり、それがうまくかみあったんだろうな、と思いました。
観た後に、考えることが色々とあったのですが、過去に結構悩んだこととつながりができた。自分自身だったり、自分の家族だったり、身の回りにいる人。そう、生きていくだけで大変だよね、この社会、って思う。形に見えにくいところにスポットライトを当て、簡単には、じゃーどうするって話にはならないのだけど、最後のエンディングの4,5分で訪れる、一筋の光が注ぎ込むシーンは本当に良かった。
香川照之;
うまくいっている人より、うまくいっていない人の方がはるかに多くいて、うまくいっているように見えている人にも、抱えている嘘や秘密を持っていたりして・・
小泉今日子;
「誰か私をひっぱって」っていう気分とか、料理を作っても食べてくれる人がいない気持ちとかって、40過ぎた女性には、きっと一度は体験したことがあるんじゃないかなと思います。
「誰も知らない」を観て面白いと思った人には、おすすめ。
気になった人はぜひスクリーンで観てください。
ねー、外国人の脚本とはとても思えないよね。日本ていつのまにか、すっかり未知の国ではなくなってるのかも、しれないよね。わたしも小泉今日子の素晴らしい演技に完全に圧倒されました。
<shizuka
いや~ほんとにあの小泉今日子はぐっときましたね。
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